宇宙から落下する撮影装置が人間に当たった場合の衝撃の検証

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落下する撮影装置にぶつかってみました。

計算上は安全と、機体の安全性の説明にて解説していますが、「計算は計算でしょ」とおっしゃる方もいますので、身を以て落下の衝撃を体験してみました。

 

物理学に基いた考察

機体の安全性の説明では以下のように解説しています。

1.時速140kmの野球ボール140gが何かにぶつかるときの加わる力が、56kgf
2.手で投げた時速60kmのソフトテニスボールがぶつかったときに加わる力が、0.5kgf
3.今回打ち上げる装置が何かにぶつかるときの力が、0.5kgf
機体の落下はキャッチボールのソフトテニスボールがぶつかる衝撃と大差ありません。

さらに柔らかい発泡スチロールだから自分自身を破壊することで、衝撃を和らげるとも解説しています。
これは、車のボンネット部分と同じ仕組みです。
非常に有名な話ですが、日本の優秀な車は、追突事故の時に自らのボンネット部分をつぶすことで衝撃を吸収させ、ドライバーの生命を守ります。
私の撮影装置にも同様の仕組みが搭載されています。

と言うのは理論の話です。

 

実際に人体に当たる場合の体感実験

さて、実際に人体で受け止めての実験です。

被験体は私。

実験概要

紐に吊るして上空で撮影装置を切り離します。
この高度からの落下速度は、上空30000m(つまり、撮影時の最高高度)からの落下速度と同じです。

高さが違うのに落下速度が同じわけない、と言う方は空気抵抗を思い出してください。
地球には大気があります。
速度がある程度以上になると、空気抵抗が増大し、かならず一定速度で落ちてきます。
この最たる例は、雨粒です。
雨粒は上空数千メートルで形成され、地上に向けて落下してきます。
通常この高度から落下してきたら雨粒の速度は時速1200km程度、つまり音速(マッハ1)に達します。
しかしながら実際は、大気が速度を和らげるため、実際の雨粒の速度は時速20km程度です。

そんなわけで、この撮影装置も落下の際に空気抵抗を受け、ゆっくりと落下してきます。
それこそ、雨粒よりゆっくり降りてきます。

 

実際に実験してみました

以下実験時に撮影した、装置からの写真です。

FILE1976 FILE1977 FILE1978 FILE1979 FILE1980 FILE1981 FILE1982 FILE1983 FILE1984 FILE1985

写真はコマ撮り。
2秒おきに1コマ撮影しています。

落下時は私が受け止めるつもりでしたが、運動下手をしっかり発揮。
目測誤り、見事顔面で受け止めました。
その後、落下し腕に収まり回収。

 

実験結果

衝撃の体験としては、衝撃という言葉を使うことに違和感がある程度でした。
ふわりと降りてきたものを受け止める、というのが正確な感覚でした。

計算上はソフトテニスボールが当たった程度なので、当然と言えば当然な結果です。
計算では現実より厳しく判断して計算するので、実際の落下速度の方が遅いです。
そのため、実際にぶつかった感触はソフトテニスボール以下でした。

さらに、撮影装置はソフトテニスボールより大きいため、接触面積が広いので、与える衝撃はソフトテニスボールよりずっと小さくなる。
当たり前のことですが、実際受けてみて想定より小さく驚きました。

身を以っての安全性の検証実験はこの日8回程度繰り返し、同様の結果が得られました。

ちなみに、この撮影装置で人体に危害を加えるのは、計算上も実験結果からも不可能なことがわかります。

また、落下実験で何度か取り損ない、草原に落下しました。
装置の落下の衝撃で、草原の雑草を倒すことも出来ない代物であることもわかりました。
(これまでの機体の回収からもこのことは分かってはいましたが…)
この撮影装置が、何かしらの物体を破壊するのも極めて困難です。
落下位置でちょうど豆腐を干していた、とか、腐りかけのトマトにぶつかったなど、非常に特殊な物体でない限り傷付けることはできません。

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About Author

岩谷圭介

私は日本人で初めて、独力で宇宙開発を成功させました。私の行っている風船宇宙撮影を通して、より多くの人に、宇宙をもっと身近に、そして夢はすぐそこに広がっていることを実感してもらいたいと思っています。

2件のコメント

  1. 私たちも風船を使って上空から地球を撮影する計画をしています
    しかし、高校生なので資金や移動手段、知識不足など多くの問題を抱えています
    そこで質問なのですが航空法の許可はどのように取りましたか、あと一回の打ち上げで資金はどのくらい使いましたか
    教えて頂けるとありがたいです

    • 岩谷圭介

      初めまして。
      コメントありがとうございます。
      皆さんで行うとのこと、良いですね。
      色々と不足していることを心配されているようですが、不足は大概知識で補えます。
      三人寄れば文殊の知恵、と言いますが、皆で知恵を出し合えばおおよそのことはクリアできるはずです。

      申請については、近場の航空局にお電話してください。
      場所によって必要な手続きが異なる場合があります。

      費用については、必要な物品(http://fusenucyu.com/6001)をご参考ください。
      その他、旅費などかかります。そちらは別途ご計算ください。
      安全のため、北海道の東部で実施することを強く推奨しております。
      危険性については、何度もこのサイト内で記載しておりますので、しっかり読んだうえで実施してくださいね。

      移動についてです。
      私も免許を持っていませんが、移動する手段は一番最初の頃から問題になったことはありません。
      タクシーを1日レンタルする等、手段は多様にありますので、色々と考えて検討してみてください。

      足りないものを外に求めると、色々大変です。
      知識は大抵のことを可能にしてくれます。
      知恵を出し合い、知識を集めてチャレンジしてください。