スペースバルーンの航空法上の扱い

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スペースバルーンって法律的にどうなってるの?ということが分からず実施できずにいる方もおるかと思います。海外でやっているのは動画とかで見るけれど、日本ではどうなってるの? その辺をしっかりと理解している人がまだ世にほとんどいないということもあって、理解が浸透しないようです。今後風船を使った宇宙撮影(スペースバルーン)は日本国内でも一種のスカイスポーツに近いものに発展していくことでしょう。そうなるためには、まずは法律を知る必要があります。

航空法上の扱い

スペースバルーンは航空法上、気球に該当します。風船はサイズによらず全て気球扱いです。(国土交通省総務課より)

私が行っているふうせん宇宙撮影撮影装置は、法律上全て気球として分類されます。だれが作ろうと全て気球扱いです。

航空法上、気球に関して云々というのはないのですが、航空機に影響を与える恐れがあるということで、航空法99条の2が適応されます。一応、全文を下に記載しますが、読み飛ばしてしまって結構です。

航空法99条の2

何人も、航空交通管制圏、航空交通情報圏、高度変更禁止空域又は航空交通管制区内の特別管制空域における航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのあるロケットの打上げその他の行為(物件の設置及び植栽を除く。)で国土交通省令で定めるものをしてはならない。ただし、国土交通大臣が、当該行為について、航空機の飛行に影響を及ぼすおそれがないものであると認め、又は公益上必要やむを得ず、かつ、一時的なものであると認めて許可をした場合は、この限りでない。

2  前項の空域以外の空域における航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為(物件の設置及び植栽を除く。)で国土交通省令で定めるものをしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に通報しなければならない。

分かりにくい条文を日本語訳すると、航空機の事故が起きると困るから必ず決まった書類を出して連絡してね。ということです。

航空法に関わるのはたったここだけ。

避けるべきエリア

と、法律のお話をしましたが、どこでも連絡すればやって良いわけではありません。沢山飛行機が飛んでいて危険な場所は禁止されることもあります。国土交通省で空の安全のために設定している特別管制区は通達ではダメで許可が必要。進入管制区も航空機に影響を与える恐れがあるので避けた方がよいです。

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航空機に対して通達を行っていたとしても、飛行機のパイロットが風船を視認することは不可能です。航空機同士でニアミスを時々しているので、それより遥かに小さい風船なんて、見えるはずがないんです(パイロット談)

そんなわけで仮に事故が起こった場合、このような危険な空域で実施していたことで過失が認められ、百数億の損害賠償を請求されることは十分にあり得ます。空の安全のためにも危険なエリアは避けなくてはいけません。

バルーンリリース

結婚式やイベントなどで大量の風船を空に飛ばす『バルーンリリース』があります。風船は全て気球扱い(国土交通省総務課より)というお話を先に書きましたが、これは申請を出しているの? という疑問が生じますね。結論から言うと、殆どのケースで申請はしていません。が、これは違法にはならないのです。それは何故か。航空法の209条の3で、玩具用やそれに類する構造のものは申請をしなくて良いよ。と言っています。なので、バルーンリリースは許可や申請はいらないのです。

スペースバルーンがバルーンリリースに当たるかどうかは、これまた別のお話。「風船を使っているからバルーンリリースだもんねー」という訳には行きません。玩具用やそれに類する構造であるかどうかを判断するのは、打上の実施者ではなく、航空局です。航空局がそれはおもちゃだ、と判断すれば申請はいりません。やっぱり航空局に問い合わせないといけないんですね。勝手に上げてはいけないんです。

 

空の安全と人の命を守るために法律が整備されています。皆さんも実施の際には必ず法律を守って実施してくださいね!

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About Author

岩谷圭介

私は日本人で初めて、独力で宇宙開発を成功させました。私の行っている風船宇宙撮影を通して、より多くの人に、宇宙をもっと身近に、そして夢はすぐそこに広がっていることを実感してもらいたいと思っています。

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