落下速度の求め方

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風船に装置を取り付けて飛ばすと、上空で風船が破裂します。

風船を失った装置は、そのまま地球の重力に引かれて落下してきます。

落下の速度がどの程度になるかは、回収の観点からも、安全性の観点からも極めて重要です。

落下速度が分からないと、どこに落ちるか分からなくなります。

分からないのは、きわめて危険なことです。落下速度を割り出すことは、宇宙撮影において、最重要ポイントです。

なんとなく、このくらいのパラシュートを使えばいいかな? という認識で実施すると大変なことになります。

人を傷付けたり、最悪の場合殺してしまうかもしれません。そうならないように、しっかりとした安全設計と、落下速度の計算が重要なのです。

 

 計算の仕方

風船の打上に当たって、物理の計算が必要になります。

落下する物体は空気抵抗を受けます。

空気抵抗を受けて落下する物体の式は以下の通りになります。

2016y09m04d_090950607

mが質量

gは重力加速度

Dは抵抗です。

重力加速度は地上と同じもので構いません。というのは、上空30kmの重力の値は地上とほぼ同じです。簡単のため、同じ値を使いましょう。

 

Dは以下のようにあらわすことができます。

2016y09m04d_090955280

Cdは空気抵抗係数

ρは密度

vは速度

Sは落下物体の落下方向に対する断面積です。

抵抗係数Cd値は、物体の形状に依存します。Cd値の求め方はGoogle検索などして代入して下さい。

以上の式から地上に到達するときの落下速度を求めます。

 

空気中を落下する物体は、空気抵抗により、一定速度以上速度を出すことができません。

これを終端速度と言います。

速度が上昇しないということは、加速しないということですから、

2016y09m04d_091005261

ということです。

ですので、これを先の式に入れて上げると、2016y09m04d_091010449となりますので、減速装置のサイズを代入してあげることで、落下速度を計算することができます。

 

 計算した後は実験を!

落下速度は6~8m/s程度に抑えないと、危険で、かつ機体が落下衝撃で粉々になってしまいます。

安全のためにも、必ず落下速度を計算してください。

そして、実験を行い計算通りいくかどうか、必ず検証してください。

実験と計算は往々にして結果が異なります。

十分な安全を確認したのち実施してくださいね。

 

 参考資料

埼玉工業大学の終端速度についてのレポートがとても分かりやすかったので、参考のためリンクを掲載いたします。

http://www.sit.ac.jp/user/konishi/JPN/L_Support/SupportPDF/TerminalVelocity.pdf

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About Author

岩谷圭介

私は日本人で初めて、独力で宇宙開発を成功させました。私の行っている風船宇宙撮影を通して、より多くの人に、宇宙をもっと身近に、そして夢はすぐそこに広がっていることを実感してもらいたいと思っています。