2013年9月に飛ばした24号機から撮影された映像を公開します。
この機体は動画撮影のテストのために飛ばしました。
目指す高度は40000m。
地球の空気の99.8%より上に上がります。
電子機器は熱を空気中に放出することで適温を保っていますが、このように空気の薄いところまで上がると熱が放出できず、電子機器の内部にたまり続け、最終的には熱暴走します。
よって熱対策の試験が必要でした。
打上はニセコ地区から。
地上から見るとそんなに雲がないように見えます。
風船は時速20km程度で上昇していきます。
1時間30分で高度30000mに、2時間で45000mに上昇します。
ニセコは内陸なので海は見えません。
風船が高くまで上がると海が見えてきます。
日本海です。
放球7分程度で積雲の層に到達。
おおよそ2000mから3000mです。
風船は順調に上昇。
高積雲の層が見えてきました。
高積雲の層まで到達。
ここまで22分程度です。
結構はやい。
ここから先は雲がありません。
雲ができない高さなのです。
飛行機が飛ぶくらいの高さです。
ジェット気流が吹いています。
ジェット気流に揺られて流されて。
わずか30分程度で60km程度流されます。
時速120km位の風です。
追いかける方は大変。
ここまで大体30分くらいで上がってきます。
順調に上昇。
高度30000mです。
ここまでおおよそ90分。
ここまで上がると地球の大気の99%が機体より下にある状況です。
空気がほぼないので、国際宇宙ステーションと同じ景色が見れます。
(国際宇宙ステーションの高度にも空気はあります)
普段は30000mを目標にしていますが、今回は通過地点。
さらに先へ上がります。
高度48000m。
超高高度まで上がりました。
撮影地点は北海道、最高地点は札幌上空です。
この高度まで上がると成層圏と中間圏の境目に来ます。
成層圏界面と呼ばれている場所です。
アマチュアで風船をこの高度まで物体を上げたのは世界でも初めてでしょう。
15mまで巨大化した風船は耐えきれず破裂。
揺さぶられながら落下していきます。
この機体、一定高度まで落下すると機体の姿勢が安定するよう設計されています。
安全な姿勢で、静かに着地。
打ち上げ地点から落下地点まではおおよそ130km流れ、落下してきた機体を回収。
落下予想ポイントから10kmほどずれましたが、撮影は無事成功。
動画の試験も成功。
打上から落下まで全てを映すことに成功しました。
落下後も3時間程度動画が動いていたので、合計6時間もの撮影が可能なことが判明。
良いデータが取れました。
今後の機体制作に大いに役立つことでしょう。
打上に当たって日本国内の法律に則り、各種申請を行った上で行っております。
飛行の安全性は十分に検証したうえで打上に臨んでおります。
安全性についてくわしくは機体の安全性について、人に当たった場合をご参考ください。