宇宙に舞う鯉のぼり 子供の日に上空30000mまで鯉のぼりを揚げてきた

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北海道で鯉のぼりを上空30㎞まで揚げてきました!

Fabcorssのゴールデンウィーク企画での打上でした。

詳細はFabcross記事でも公開されています。https://fabcross.jp/category/make/20140505_koinobori_01.html

Fabcrossではこれまで私のサイトでは語ってこなかった、宇宙撮影を始めるに当たった動機や、失敗談や夢などをインタビューして頂き、その内容が載っています。こちらも見て頂けたら嬉しいです。

動画のダイジェスト版も作ってもらいました。https://www.youtube.com/watch?v=t9h80CmFav4

この記事ではフル動画と、その動画の解説を行います。

 

今回使用する機体はこちら。

CIMG2729

名前は『鯉のぼりくん(36号機)』です。

鯉のぼりが写りこむように作られています。それから機体も鯉のぼりにしてみました。

遊び心です。

機体の制作過程などについては、こちらの記事に詳しくまとめました。

 

打上は4月の後半。

5月5日に公開したいので、編集したりできるようにちょっと早めに打上をしました。

まだ平地に雪が残っていて、うすら寒い日でしたが、天気は快晴。

絶好の打上日和でした。

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空に飛び立つ鯉のぼり。

毎秒6m/sで上昇。時速で言うと21.6kmですから、結構速いかも。

自転車本気漕ぎぐらいの速度です。

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瞬く間に上昇していきます。

屋根より高い鯉のぼり。ですね。

結構風に吹かれて吹き流しが揺れます。

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春霞の強い日でした。

遠くがかすんで見えます。

雪の残雪が寒さを物語っています。

ファブクロスの記者さんは東京の方だったので、寒いと驚いていました。地上は気温13度。さすが北海道と言ったところです。

上空はもっと寒い。鯉のぼりが泳いでいる高度は、ここで-13度。もっともっと下がっていきます。

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大分上がってきました。

鯉のぼりが暗くなっています。

これは巨大化した風船の影に隠れたから。

太陽光が機械の敵なので、風船に隠れて身を守るように設計されています。

ここの気温が-60度くらい。

とっても寒いです。

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上空25000m位まで上がりました。

まだ多少空気があるので、ちょっとだけですが吹き流しが揺れます。

しかし、地上に比べてほとんど揺れなくなりました。

雑コラのような映像ですが、これは実写です。

ここまで上がれば、空より高い鯉のぼり。です。

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Goproをカメラとして使用しているので、上向きになると水平線がゆがみます。

この辺どうにかしたいですね。

画角とのトレードオフです。

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日高山脈が美しい。

ここまで上がると吹き流しも微動だにしないのです。

空気がないからですね。

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風船の破裂。

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派手に破裂しています。

スパゲッティのように細かい糸になって散ります。

破裂高度は31190m。

気温-45.5度 気圧100分の1気圧

でした。

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落下シークエンスです。

が、空気がないので、どんなに揺さぶられても、鯉のぼりが風の影響を受けません。

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落下し高度を一気に落としていきます。

高度20000m付近まで急速に落下。

速度はマッハ1を超えます。

世界一速い速度を出した鯉のぼりなのは間違いないでしょう。

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風の抵抗を受けて荒ぶる鯉のぼり。

お父さんが不穏な動きを見せています。

これは離脱するっぽい?

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ああ、飛んで行ってしまった。

空気抵抗を沢山受けているので、飛ばされてしまいました。

お父さん鯉のぼりは空に消えました。

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続いて吹き流しも行方知らずに。

風船の破片が落下中衝突したようです。その際のダメージで外れてしまいました。

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落下速度がどんどん下がっていきます。

現在時速15㎞位まで低下。

空気があるので、絶対に減速するような仕組みになっています。

機械式の原則方法は起動しないと怖いので、自然現象で必ず起きる仕組みを採用しています。

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地上に近付くお母さん鯉のぼり。

十勝平野の広大な農地に降りていきます。

想定通りです。

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落下直前。

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着地。

農地に続くあぜ道のすぐそこに落ちていました。

機体回収。

お母さん鯉のぼりも無事でした。

 

今回撮影したフル動画はこちら。

 

風船宇宙撮影なら、成層圏まで行って帰ってくるまで動画を撮影できます。

5時間くらいなら極限環境でも問題なく動く改造を施しています。

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About Author

私は日本人で初めて、独力で宇宙開発を成功させました。私の行っている風船宇宙撮影を通して、より多くの人に、宇宙をもっと身近に、そして夢はすぐそこに広がっていることを実感してもらいたいと思っています。

2件のコメント

  1. 初めまして、私は大阪の大学生で風船で宇宙から写真を撮るというチャレンジに共感し、私の大学の”写真部”にて大阪から挑戦しようと思っています。いろいろお伺いしたいのですが、風船を打ち上げるのには必ず近隣空港での許可が必要なのでしょうか?

    • こんにちは、はじめまして。
      打上の際には近隣空港への申請が必要です。
      大阪だったら伊丹か関空です。
      日によって飛んで行く方向が全然違うので、注意が必要です。
      適当にあげると成功率は10%もないですし、事故の可能性も上がります。
      打上の前にご相談いただけたら、正確な飛行ルートをお伝えできますので、フォームからメッセージくださいね。
      頑張ってください!

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