スマートフォンや携帯電話の改造も法律で禁止されています

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※この記事は2014年7月14日に執筆されたものです。法改正などありますので、現状と異なる可能性があります。不明点などありましたら総務省等にお問い合わせください。

 

『スマートフォンや携帯電話は上空で使用することは違法です』の記事に引き続き、今回も法律のお話です。

スマートフォンや携帯電話を改造することは法律上禁止されており、これにもまた、1年以下の懲役または100万円以下の罰金というとても重い罰が科せられます。前科も付きます。

 

知っておきたい技適マーク

電波を使って通信する機械には技適マーク(技術基準適合証明マーク)がついています。

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※画像は総務省ホームページより引用

詳細は総務省ホームページに載っていますので、こちらをご参考ください。

http://www.tele.soumu.go.jp/j/adm/monitoring/summary/qa/giteki_mark/

技適マークは、電波法令で定めている技術基準に適合している無線機であることを証明するマークのことです。

要するに、この機械は合法で使うことができますよ~というマークです。

無線機器にはどれもついています。試しに無線LANをひっくり返して確認してみて下さい。裏面にシールが張られていますね。これは携帯電話やスマートフォンにもついています。大概電池を外した裏面に貼ってあります。確認してみるといいでしょう。最近だと、スマホのシステム画面の中などに記載があったりします。ついていないことは有り得ません。

もし、ついていないとなると、それは違法な無線機器です。

(iPhoneは分解しないとみることができないはずなので、見える場所にはついていませんので確認しないでください)

↑ご指摘を受け修正いたしました(以下)。すみひろ様ありがとうございました。

技適マークは、製品本体に直接印字するか添付しなければならない規定でした。しかし2010年4月からソフトウェアに表示する方法も認められるようになりました。ですので、2010年4月以降に発売されたiPhoneには、本体に技適マークがついていません。

iPhoneの技適マークを見るためには設定→一般→情報→法律に基づく情報→認証の項目を確認することで、各国での承認について確認できます。その中のJapanという欄に、確かに技適マークがありますので、確認してみて下さい。

 

改造すると技適でなくなります

技適マークは、この機械は法律を守って作っていますよという証明です。もし改造すると、それが法律を守っているかどうかは分からなくなってしまいます。

改造した本人が守っていると言い張っても、それは国・総務省が法律に適合していると承認してくれていない状態になるのです。つまり、改造した無線機器・携帯電話・スマートフォンが電波を発する場合、これは違法電波となります。

違法電波は罰則の対象となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金+前科です。

公共性の高い無線局に妨害を与えた場合は、刑罰はさらに重く、5年以下の懲役又は250万円以下の罰金+前科の対象です。

空で使う場合、非常に広域にわたって影響を与える恐れがあるので、5年以下の懲役を科せられるかもしれませんね。

ここで勘違いしないで欲しいことは、無線機を改造すると法律に反するわけではありません。改造した端末で電波を使うと法律に違反するということです。

つまり、改造した機器が電波を発しない限り、違法とはならないのです。

ちなみに、Goproにも技適マークがついています。私はGoproを改造していますが、改造したGoproでは電波(Wifi)を使用しません。よって違法になならないのです。

 

改造って具体的にどういうこと?

分解することは当たり前に改造に当たりますが、改造の定義は意外と広いです。

要は、作られた無線機・電話機を決められた範囲で使いなさい、ということです。

具体例を挙げていきたいと思います。

1.スマートフォンのアンテナが弱いので外部にアンテナを付け通信する

2.スマートフォンに有線もしくは無線で技適を受けていないモジュールを接続し、そのモジュールで通信を行う

3.スマートフォンとモジュールを有線または無線で接続し、そのモジュールの機能でスマホをジャックして、スマホの通信を行う

4.改造していないスマートフォンを、ロボットアーム等で遠隔操作する

etc.

これらは基本的に違法になりますので、注意が必要です。

↑Twitterにて@takamitu_h様からのご指摘を受け修正いたしました(以下)。

宇宙撮影用途に限定した遠距離通信を前提に記載していたため、より身近な範囲での通信についても違法であると記載された記事の内容になっておりました。ご指摘ありがとうございました。

 

基本的に電波を発する機械(無線機)は勝手に改造したり、制御する機構と合わせたりしないでくださいねというのが国の考えということです。以上が改造に関する法律的な説明でした。

何かをやろうとする場合、技術的な知識がないと当たり前になにも出来ませんが、同時に法律の知識もないと成し遂げることはできません

社会の中で生きる以上、社会のルールを守って挑戦していきましょう。

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About Author

私は日本人で初めて、独力で宇宙開発を成功させました。私の行っている風船宇宙撮影を通して、より多くの人に、宇宙をもっと身近に、そして夢はすぐそこに広がっていることを実感してもらいたいと思っています。

8件のコメント

    • すみひろ様
      ご指摘ありがとうございます!
      記事を修正いたしました。勉強させていただきました。

  1. 自分で設定をすることが前提のラズベリーパイとフリーsimの組み合わせではどうなるのでしょうか。
    hitoriblog.com?p=45765
    こちらのサイトなど。

    • 新井さま、コメントいただきありがとうございます。
      リンクの内容は、携帯電話回線なので、おそらく上空利用は禁止されているはずですが、電波を発する無線機の免許に関する問題となりますので、無線機の販売元にお問い合わせください。
      自作の無線機器であっても通常電波法に基づいた許可が必要ですので、総務省にお問い合わせください。
      電波法は取り締まりも罰則も厳しいので、ご注意下さい。

    • いつきさま
      コメントありがとうございます。
      ブルートゥースの接続は上空でも可能だったはずです。
      WifiもOKです。
      許可された電波形式で、許可された場所で使うのであればOKです。
      詳しくは総務省にお問い合わせください!

    • ぱんさま、コメントいただきありがとうございます。
      電波については細かく規定されているため、詳しいところは総務省の総合通信局にお問い合わせいただく必要がありますが、私の印象としてかなり危ない感じがしています。通常、電波を発するものを自作した場合、登録しなくてはいけません。
      まずはご使用をお控えになり、国の機関に確認をされることをお勧めいたします。

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