風船の宇宙撮影をするにあたって、日本国内でぶっちゃけ一番成功率が高い場所はどこなの?という解説をしてみます。
風船は空に放つと風まかせで飛んで行きます。
飛んで行き、高くまで上がると風船が割れて落ちてきます。
落下先は平野であると回収しやすいです。
山岳部は電波が届かなかったり、谷間に落ちると電波を拾うことすらできなくなることもあります。
危険で近付けないこともあります。
なので、落下先は平野にしないといけません。
大概東側に流されるので、東西に広い平野であると回収確率がグンとあがります。
なので、日本中でもっとも東西に長い広い平野を落下地点に設定することで、回収率を上げることが出来るのです。
例1 北海道の十勝平野
東西の距離は33km弱しかありません。
十勝平野に行くととても広い平野に感じますが、南北方向に長いだけで東西方向は狭いのです。
実は結構難易度高いです。
ただ、人口密度はとても低いので、安全に打上が実施しやすい平野ではあります。
例2 根釧台地
根釧台地ってなんぞ?という方がほとんどでしょう。
北海道民くらいしか知りませんが、実はかなり広い平野です。
釧路市の北側に広がっています。
中標津や別海のある大地です。
酪農が盛んで、人口密度が低く落下先としてはかなり理想的です。
東西方向には、54kmもあり、とても広い平野です。
例3 札幌近郊
札幌近郊も東西方向に44kmもあり、かなり広い平野です。
東側に行くにつれて南北に広がっている点でも打上回収のしやすい理想的な場所です。
ただ、飛行ルートに人口密集地帯の札幌市があるので、リスクはちょっと高いです。
とは言え、長沼や岩見沢の方に行くと道東とほとんど変わりません。
途中に丘珠空港がありますので調整が必要です。
例4 関東平野
はっきり言って、チート級に広いです。
東西の距離118km!
日本最大の平野です。
打上して回収することだけ考えれば日本で一番です。
関東平野は適当にやったって、まず成功するでしょう。
回収のことだけ考えれば最高の場所なのは間違いありませんが、関東平野は日本最大の人口密集地帯です。
北海道道東での打上に比べ事故を起こす可能性は100000倍以上高くなります。
また、何か事故を起こした場合に数億円では済まない損害賠償を請求されることも考えられます。
関東平野は日本最大の人口密集地帯ですが、世界最大の4000万人の住む平野でもあります。事故の可能性は世界一高い場所です。
さらに、世界最大規模の離発着を行っている羽田空港や成田空港まであり、空には数千の飛行機が行きかっています。(対航空機との事故についてはこちら)
対飛行機の事故は数百人の人命にかかわります。
空も陸も世界で一番危険な場所です。
まとめ
やはり安全なのは北海道です。
もしくは海に落とすのも一つ手です。
打上の際には地上の安全と、空の安全を考え飛行経路を設定し打上しましょう。
ちなみに、この距離を測った画像はiPhone,iPadアプリの『なぞる距離』です。
とても便利なアプリなので、ちょっと紹介しておきます。
地図をなぞって線を引くと距離が出ます。
おすすめです。
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