気球の打ち上げにかかる費用がどの程度か結構聞かれます。
宇宙まで行くとなると、普通数千億円。
国家規模のプロジェクトです。
個人では到底不可能に思えます。
しかし、風船を使って工夫すれば大した費用は掛かりません。
夏休みの自由研究でもできる宇宙観測
宇宙へ行くことが子供の自由研究なんて極端に聞こえるかも知れませんが、結構マジな話です。
個人で宇宙なんて夢物語?
まったくそんなことありません。
ちなみに、私が毎回打ち上げている気球の金額は2012年初期モデルで1つ6万円くらい。この金額には材料費のみ含み、移動費や通信費などの諸々の費用は含みません。
2014年中期モデルではカメラが高性能化し、様々な発見用機器や高性能機器を搭載するようになったため、1台30~100万円程度です。高い装置を運用できるようになったのは、回収率が上がったから。実験を繰り返した甲斐がありました。
最近では世界的なヘリウム価格の高騰により、2012年の頃のように格安ではいかなくなりましたが、最低限の装置で飛ばすのであれば費用は10万円もあれば十分です。
費用の内約はこんな感じ
どんなものが気球打ち上げに必要か、それぞれどのくらいの費用か、一挙公開。
こんな感じです。
1.ヘリウムボンベ
20,000~40,000円程度
風船の中に入れるガスです。
お祭りの風船などと同じで、これがないと気球が打ちあがりません。
レンタルと購入があります。
一度風船に封入したら、あとは抜けるだけのでボンベ代は毎回かかります。つまり消耗品です。
地域によって値段差が大きいです。地元業者に確認を取ってみては?
2.風船
1,000~100,000円
イベント用か気象観測用を使用。
イベント用ならだれでも買えますし、リーズナブル。
気象観測用は高価です。そして一般には販売してくれません。研究機関には販売してくれます。
宇宙で割れてしまうので、これも使い捨てです。
3.カメラ
1,500円~
宇宙を撮影するための目。
色々あるので、自分が使いたいものを選ぶとよい。
最も安く済ませようとしたらトイカメラか?
4.GPS
0~100,000円
地球に降りてきた気球を回収するために必要。
これが一番高いのだが、回収しないと写真が得られないので必須。
携帯電話でも代用できる。(法律的に出来る機種とできない機種があるので注意)
気球をロストしないのなら帰ってくるので費用は掛からない。
5.その他細々としたもの
移動費
申請に関わる諸経費
機体構造部分の発泡材費用
通信費
その他諸々
大体こんな具合です。
カメラにこだわったり、撮影のシチュエーションなどにこだわるといろいろとお金がかかります。
けれど、余分な部分を切り捨てればかなり安い費用で実現できてしまうんです。
安全だけは気を付けて
気球の宇宙撮影はとても楽しいです。
大人でも子供のころのようにはしゃぎ舞われるくらい興奮しますし、感動的です。
ただ、楽しみのために誰かを傷付けてしまったり、誰かを不幸にするようなことがあってはなりません。
気球は宇宙に行った後、必ず落下してきます。
当サイトの情報をもとに実行し、事故等が起きたとしても当方では一切責任は負いかねます。
もし気球打ち上げをやってみようという場合には、安全だけはしっかり考えて打ち上げをしてください。