前回の記事『35号機で撮影した上空30㎞超からの十勝帯広』にて、撮影された映像の一部が変な色になっていました。
原因はメーカーに送りましたが不明とのことでした。
思い当たるところというと、このカメラは宇宙撮影3度目のカメラだったことくらいです。
さすがに何度も使用しているとカメラが壊れてしまうということでしょうか。
思い返せば数回使用したGoproはどれもエラーを起して居ました。
電源が入ったり切れたりを延々と繰り返したり、録画できなくなったり。
Gopro自体がエラーの多い商品なのかと思っていましたが、そういうわけではないようです。
(大ヒットしている商品ですから当たり前ですよね)
宇宙使用が重なると負荷がかかり壊れるという前提で考えてみる事にします。
Goproはアクションカメラなので、ちょっとやそっとの衝撃では壊れません。
とりわけ私の制作している機体は、世界中のどこの機体よりも安定しています。
独自の振動制御機構があるからです。
落下速度も速くありません。
高性能レンズですら壊れることはありません。
ですから、衝撃が故障の原因とは考えにくい。
一番考えられるのは熱問題でしょう。
カメラはかなりの低温環境で無理やり動かします。
最低温度はマイナス65度くらい。
けれどもこの低温で動く電池はありません。
一番低温に強いリチウム1次電池ですら、マイナス20度くらいまでしか使えません。
それより低温になると、効率がガタ落ちになります。
また、超高高度まで上昇すると人工衛星と同じ問題にも悩まされます。
この辺りの使用がハードすぎたのが一つの原因なのではないでしょうか。
放射線云々も言う人もいますが、現状問題ないようです。
放射線が強かったという痕跡は残っていません。
ここをクリアするためには完全な機密容器に入れるのが最も確実な対策方法ですが、使い勝手などを考えるとやりたくありません。
それに機密容器を作ると重量が増え、危険になります。落下させる際のリスクが上がります。
事故が起こっては取り返しがつきません。
Goproが痛むことについては、新しい対策を考えなくてはなりません。
兎も角分かったこととしては、カメラは数回で壊れるということ。
なので、Goproも消耗品です。
SDカードに続きGoproも消耗品か・・・
併せて6万円分もの機材を消耗品として扱わないといけないというのはなかなか辛いものがあります。
同じGoproをひたすら何度も使用しているひとは世界でもほとんどいないでしょうし、かなり特殊な用途なので何かを参考にするわけにも行きません。
とりわけ頼まれて撮影する時にこの映像を出すわけにはいきませんから、カメラは消耗品として毎度買い替えるのが筋でしょう。
しかし、このようなことが分かったのも安定して、カメラを壊さず回収できるようになったからです。
前向きに考えましょう。
今後もデータを取り続けていきます。
2件のコメント
はじめまして。HP楽しく読ませて頂きました。
素人考えなのですが、中にホッカイロを入れて温度を上げる方法は有効ではないでしょうか?
Jackさん、コメントありがとうございます。
ホッカイロ、私も考えましたが、現状は使っていません。
地上付近では温めず、上空では温めたい。しかし、地上は酸素があるが、上空は酸素がない。
酸素がなければ熱が生まれず、一番温めて欲しい時に役立たない!
けれども、一概に無駄ともいえず、余熱しておくのも手です。
良いアイディアだと思います。