日本は気候がはげしく、土地面積も海外とくらべれば猫の額のようなもので、そのため機体を制御することで正確なポイントに落下させなくてはなりません。
しかしながら、スペースバルーンを日本国内で実施しようとする場合、電波法による制限が大きいため、上空に居る装置を遠隔操作することができません。
なので、自動で動いてくれるように設計する必要が出てくるのです。機体が自分自身で外の世界を観察して、その状況によって自分で考えて動いてもらわないといけません。
つまるところ、機体はロボット化していかなくてはならないのです。
私は機械の構造について専門で学び、研究を続けてきた人間なので、電子工作については大層なことはできません。
ましてマイコンに至ってはさっぱり。マイコンで制御できるようになったらどんなに良い事だろうと思っていたところで、偶然の経緯でお会いすることになったのが森岡澄夫さんでした。
高機能カイロの研究をされており、PSP(プレイステーションポータブル)やPS3(プレイステーション3)、PS2の組み込みなどにも従事されている方です。
お名前を検索したところ、アマゾンに著書も沢山出ていましたのでご紹介です。
そんな森岡さんとお会いしたのが去年の初めころ。森岡さんも宇宙が大好きだそうで、ご一緒に新しい装置開発をし、新しい宇宙撮影をしていくことになりました。
写真は森岡さんに制作して頂いた回路です。発見用アラームの代わりに人工音声を鳴らす装置や、好きな画像を展開できるディスプレイ装置、気圧計や温度計、加速度センサなどが搭載されています。
このディスプレイ装置は、今年打上げするドリームバルーンプロジェクトで使用するものです。森岡さんと、カメラマンさんと共に、去年の夏頃から調整を進めてきました。
(画像引用 ファミリーマートさま)
森岡さんとの協力によってこれまでできなかった様々な事が可能になりました。素敵なご縁に感謝です。将来的にはさらに機械化を進め、機体自体の制御も行えるようにしていきたい思っております。新しいデータを蓄積させていくことで、風船装置もより正確な飛行が可能になっていくことでしょう。
こちらは2014年の夏の打ち合わせの様子。半袖を着ていたということは、暑かったのですね。毎日寒い札幌にいると、こんな季節が懐かしいです。
森岡さんとは全天球プロジェクトをご一緒しています。二人三脚での機体開発です。
現在森岡さんとは全天球16K動画撮影の装置開発をご一緒しています。去年はなかなか開発が進まずに全天球試験機は、モジュールのみの試験で終わりましたが、これは無事成功。
今年こそは、新型の高性能全天球撮影装置での撮影を成功させたいです。これからもよろしくお願いします!
2件のコメント
早稲田大学法学部の三年生です 今年の10月までに北海道で宇宙の撮影をしたいと思っております。そこで質問なのですが、保険加入などを含めて現実的に10月までにゼロから撮影にもっていくことは可能ですか?また、保険加入はいくらぐらい費用がかかるのですか?
よろしくお願いします。
土屋さま
コメント頂きありがとうございます。
10月だとすると残り5月なので、どれだけ試験や実験を積むことができるかが重要になりそうですね。保険は装置の信頼性と実験の規模と実施場所によって大きく金額が変化します。
1万円以上100万円以下と幅がかなりあります。保険会社によっても変わってくるので一概には言えません。
費用感はとても大事です。保険のみならず全体で見積もってみてはいかがでしょうか。
恐らく大きいのが、移動費と機材代であるだろうと想像できます。一度どの程度の費用が掛かるかのリストを作ってみると良いでしょう。
総額が結構な金額になってしまいますので、工夫する必要があるはずです。